ironna with いしいさん家

MENU

ひと

学生服リユースで“八千代をエール” 制服買取販売店「さくらや」池上 優子さん


制服のある学校に通われたことはありますか?

卒業の前にはツンツルテンになっちゃって、窮屈だけど着てたなあ、とか。引っ越しちゃって少しだけしか着なかったなあ、とか。

思い入れがある方もない方も、その数年間を受け止めてくれるお店が八千代市に誕生しました。お話を伺っていくと、実は”安く制服が買えるだけ”ではない、地域共生にもつながる考えがありました!



さくらや ちば八千代店
八千代市高津703-1(スシロー八千代高津店となり)
TEL:050-5372-6886
https://www.seifuku-sakuraya.com/blog/yachiyo/
営業時間:11:00〜16:00
定休日:月/水/日祝/たまに土
*近くにコインパーキング2箇所あり(高津小付近&スシロー駐車場隣)


小さい子〜高校生まで。試着室もあります


学校がたくさんある高津団地近くに、2020年の9月にあるお店がオープンしました。

さくらや ちば八千代店”は、幼稚園・保育園から高校まで、制服・体操服・学用品などの買取と販売をするリユースショップ。さくらやは全国展開のお店ですが、主にその地域で子育て中のお母さんが自分でお店を持って経営されており、八千代店は千葉の1号店となります。


中に入るとまず、DIYで作ったというラックにかかったハンドメイドコーナーや、かわいらしいディスプレイの幼稚園・保育園コーナー。借りて返せるミニ絵本図書館もあります。取材時は「やちよのキャンドルナイト」開催前のため、キャンドル用の絵をかくスペースも。

奥には中学・高校の制服、体操服や学用品と試着室。返品・交換ができないので、お子さんと一緒に来られて着てみてもらうのが確実だそうです!


「何かやりたい!」の思いと新品の制服

八千代店を立ち上げられた池上 優子さんは、小中学生の子を持つ現役子育て中の三児の母。パートをする主婦から、ここに場所を借りてお店をオープンするまでにはどんなことがあったのでしょうか?


池上さん「私は本当にごく普通のお母さんの一人でした。でもお店をやりたい気持ちはあって、それは実家が神戸でお漬物屋をしていたから。

両親は”百貨店には絶対負けない!”とこだわりを持ってお店をやっていて、小さい頃から自分が両親の後を継いで商売をするんだと自然に思っていました」

「そこに、阪神・淡路大震災があって。区画整理で大きなスーパーが近くにできることになり、商店街は続けていけない…と、両親がお店を畳む決断をしました。でも、”お店をやりたい”というマインドはずっと持ち続けてきたと思います」

−ご両親の姿を子どもの頃から目にしていたんですね。その気持ちを実行に移したきっかけは?


「子供が小学生になってから家の整理をしていて、新品の幼稚園の制服が出てきたんです。もったいないと思っても、大手のリユースショップでは買い取ってくれないし、市外のショップでも対応範囲外だと断られてしまって。

検索してたどり着いたのが”さくらや”で、でも千葉にはありませんでした。制服のリユースショップ、八千代にもいるだろう!!と思って、その日に店舗パートナーの問合せをしました」

−すごい行動力ですね!

さくらや本部のページ。全国でたくさんの店舗があるが、当時千葉には1店舗もなかった


「さくらや本部の馬場さんには、落ち着いてゆっくり考えて、と何度も言われたんですが(笑)。家族で高松のさくらや本店に行ってみたり、きちんと1ヶ月考えて、やっぱりやりたい!と前に進むことにしました。

そこから日本での地域貢献とか子ども支援の状況を学ぶ上で、八千代市にも生活困窮や在日外国人、転勤が多いご家庭など様々な事情を抱えている方が多くいるということがわかりました。」

いろんな思いの詰まった「制服」


−ステイホームで家の整理をされた方もいらっしゃると思いますが、「子どもの服を捨てる」ってなんだか切ない気持ちがします。

「人によるけど、制服は毎日着るものなので思い入れもありますよね。お母さんたちと話していると、”(制服を)最後、ゴミ捨て場に置いてくるのがせつない…”という声を聞きます。でも近所にお下がりする子もいないから、捨てるしかないと」


−そういう時、次の人につなぐためにリユースショップがあるんですね。


「はい。この間、お母さんと男の子が”ランドセル買い取ってくれますか?”と来てくれたんですが、査定のためにあれこれ中を開けたりして見ていると、男の子が”このランドセルとっても良かったんです!”って話し始めたんです。

ここがワンタッチで開いて、こうやって物を入れられるし、ポケットも便利で…”って力説してくれて。」

「それを聞いたときに、子どもの方がこんなに話してくれるなんて、大好きで大事にしていたんだな…と思いました。ちゃんと誰かにつなぐからねという話をして、思いまで受け取った気持ちになりました。

みなさん、何も言わなくてもそれなりに思い出の詰まった物だと思いますから、そういう気持ちでやっています」

支援としての「制服持ち込み」


−制服を寄付できる”八千代エールBOX”についてTwitterで拝見したのですが…


「BOXに使わなくなった制服・体操服を寄付いただくと、その査定額をPTA会費や学校の図書費、お祭りの開催費などに寄付できる仕組みです。

八千代のキャンドルナイトで初めて設置するんですが、例えばお持ちいただいた学生服の査定額が1000円なら、その1000円が今後のイベントの資金として寄付されるんです。」

八千代エールBOX


「さくらや ちば八千代店は、子どもの未来応援国民運動にも協力していて、寄付頂いた学生服の査定額を内閣府に寄付して全国の子ども達に支援することができます。八千代エールBOXはその八千代版で、市内の子ども達の支援が目的です。」

−もともと使わない物ですから、持っていくだけで支援になるのは気軽ですね

「将来的にはこれを企業や地域のイベント、いろんなところに設置できたらと思っています。

困っている人は地域にも、近くにもいて、自分が無理せず協力できることがあると知っていただけたら。”もったいないけど捨てるか”の前に、”不要になったらBOXに入れる”選択肢が定着していくといいなと思っています」


−制服・体操服の寄付はキャンドルナイト当日(2020.12.20)の他、店舗での回収も受け付けているそうです。


”さくらや”創業者の馬場加奈子さんは、ご自身が貧困で苦しんだ体験をもとに店を立ち上げられたそう。

さくらやで買い取られた制服・体操服は、お年寄りや、子育て中などで仕事に就きづらい方や障害者施設などによってお手入れ(洗濯や名前刺繍とりなど)をされているとのことです。地域の人に支えられ、支援が循環していく仕組み、できることから参加してみませんか。


編集後期

取材・編集/きょん
八千代市在住5年の地元密着Webデザイナー&ライター。ADHDとうまく付き合いながら働く幼児2人の母です。
Twitter  Instagram  note