ironna with いしいさん家

MENU

52間の縁側

「みんなの居場所」を作る!プロジェクト発起人の石井英寿さん・宮本亜佳音さん対談

ページ 2/2  (1ページ目はこちら

高齢者がしてくれているのは「最後の命の授業」


石井「昔はおじいちゃんやひいばあちゃんなんかと一緒に暮らしていたから、”人ってしょぼしょぼになって、耳が遠くなっていくんだな“って子どもも実感できていた。大きな声で話しかけた方がいいなとか、自分で接し方を学べたんだよね。



今は核家族が多いから、よくわからないまま「高齢者=生産性がない、非効率的」って排除されてしまったりする。


でも、おじいちゃんおばあちゃんって人生の最後の時間を使って若い世代に教えてくれているんだよね。「人は老いる」「人は、いつか冷たくなる」って、自分自身の体を教科書にして。

僕は看取りも何回もやっていますが、「冷たいね」「お星様になったんだよ」ってその場の子供たちに話しかけるんです。子どもにとっては衝撃的な経験ではあるとは思うし、事情はちゃんとわかってないと思うけど、何か感じるものはあると思うんですね。最後はこうやって冷たくなるんだ、って。

それって後の世代にとっては充分意味のあること。ほんと、いるだけで教わることがたくさんあるんですよ。

宮本「自分たちもいつか老いるし、障害に関してもいつ事故などで自分がなるかわからない。関係ない話じゃないんです。でも、まだまだそこを伝えきれてない。」



石井「そこはずっと言語化していかなきゃいけないところだよね。忍耐がいるところ。小さい頃から認知症とか車椅子の方と触れ合っていると、それが普通になっていくし、道で困っていたら戸惑わずに声をかけてあげられたりするの。」


宮本「なかなか自分ごととして捉えにくいからこそ、小さい時からの経験を大事にしたい。いろんな人との”関わり方”みたいなことを、自然に感じられる場所になったらいいと思います。」

「違う意見」でいいはず


−さて、これから対談などをironnaのWebメディアに掲載していくわけですが。



石井「SNSとかメディアに掲載すると、結構反対意見がきたりします。
それはそれで理解するし、反対もあるだろうな〜と思うけど、”ベキ”論で攻撃されちゃったりするよね。」



宮本「”違う意見”でいいはずなのに、相手の意見を変えたがる人もいる。わっかの活動では「多様性を認め合う、いろんな人がいていい」って必ず伝えるのですが、同調圧力とか、人と違うことを言いづらい空気はありますよね。生き方に正解はないはず


石井「うちでも高齢者どうしで意見のぶつかり合いはあるし、全然まとまらないけど、それでいいんだよね。訳わかんなくていい。一筋縄ではいかないけど、向き合いながらぶつかりながら日々を過ごしていくの。」



宮本「このプロジェクトにしても、やりながら決めていく部分も多いでしょうね。」



石井「そう。どんどん関わるきっかけ、仕掛けをいっぱい作っていきたいね。」



−「52間の縁側」は2021年に完成の予定です。いろんな思いが重なって作り上げられていくこのプロジェクト、取りこぼすことなく今後もレポートしていきます!


編集後期

「老いるのはそれだけで意味がある」 少し前に見つけたこの石井さんの言葉は、「老ける」のがすごく嫌だった30代の私にとってとても救いのある言葉でした。

高齢者は、いるだけで多様性を広げている。
ただ昔ながらの拡大家族でも、周りの大人が高齢者を邪険にしたり、尊重し合っていなかったらその効果はなかったはずです。そう考えると、私たち大人が優しくなれる、楽になれる環境についても考えて行かなきゃいけない。そんな価値観をだんだん自分の中で育てていきたいと思います。

取材・編集/きょん
八千代市在住5年の地元密着Webデザイナー&ライター。ADHDと付き合いながら働く幼児2人の母です。
Twitter  Instagram  note

ページ: 1 2